HSPは共感性に優れているので介護職に向いている
「そうよく言われているけれど実際どうなの?」
HSP気質で介護の仕事に興味がある
この記事はそんな方達に向けて書いたものです。
結論からいいますと、HSP気質で介護の仕事をしていくには職場選びが重要になってきます。
ちなみに私は訪問介護が最適でした。
どうして訪問介護が最適という考えに至ったのか
HSP視点での訪問介護、高齢者施設のメリット・デメリットを挙げながらまとめていきたいと思います。
この記事は、訪問介護や高齢者施設の職場を転々とした介護歴8年
HSP気質の私が、自身の経験に基づいて書いています!
訪問介護のメリット・デメリット
まずはHSPに最適と言った訪問介護について詳しくみていきます。
そもそも訪問介護とは、利用者の自宅に直接訪問し
身体介護(入浴や排泄等)、または生活援助(調理や掃除、買い物代行等)を行うことです。
訪問介護をするには資格が必要で、介護職員初任者研修修了者、介護職員実務者研修修了者、介護福祉士のいずれかを持っていなければいけません。
メリット、デメリットは以下の通りです。
メリット
利用者と1対1で関わることができる。
「周りの人の目が気になってしまう」「マルチタスクが苦手」という方は多いのではないでしょうか?
訪問介護は基本的に利用者と1対1で関わっていきます。
目の前にいる1人に集中することができるので関係性も築きやすく、自分のペースで支援をすることができます。
事業所にいる時間が少なく、気分転換になる。
利用者宅からまた次の利用者宅に訪問するなど移動時間が多いです。
移動中は一息つける大事なひとり時間にもなりますし、何より外に出ることが気分転換になります。
長く働ける
介護といえば身体的な疲労が心配ですよね。
訪問介護は施設と比べ、介護度(介護の必要性)が低い人が多いです。
職員の年齢も50、60代で働いている人が多く、長く働いていける職場だと思います。
働き方の自由度が高い
事業所や雇用形態によって違いはあるかもしれませんが、勤務時間帯や業務量の融通が利きやすいです。
希望する曜日や時間帯については、募集要項をチェックしたり面接時に相談したりしてみてくださいね。
ちなみに私が働いていたところでは
登録ヘルパー(働きたい日時のみ出勤するヘルパー)は直行直帰が可能でした。
デメリット
責任が大きい
ひとりで支援をするということは自由度が高い分、責任もその人にかかってくることになります。
特に訪問中の利用者の急変時には、素早い判断力が必要になってきます。
また、訪問介護はケアプランに沿って支援していくのですが、たまにプランにないことをしてほしいと利用者に頼まれる時があります。
「困っているのなら助けたい」と、仕事を断れないHSPさんも多いことでしょう。
ですが、ほんの些細な手助けが後々トラブルに発展することもありますので、きっぱりと断ることは大切です。
これらのデメリットは、事前に事業所内で確認しておくことで対処できます。
どうしても自分ひとりでは対処できない場合に備えて、上司と連絡がとれるようにしておくことも大切です。
給与面が不安定
働き方の自由度が高い分、勤務時間や日数が月によって違い、給与が不安定になりがちです。
正社員で働くと給与は安定するかもしれませんが、自由度は当然ながら低くなってしまいます。
決められた時間内に仕事をこなさなければいけない
訪問介護はサービスを提供する時間が決められています。
次の利用者宅への訪問が遅れないようにするためにも時間に余裕をもって行動することが大切です。
ちなみに私は調理が苦手…
買い物・調理・掃除のサービス提供がある利用者さま宅では
なるべく調理をする時間が多くとれるよう調整していました。
「時間内に終わらせないといけない…!」
そう思えば思うほど失敗したり、優先順位がつけられずバタバタしたりしてしまいますよね。
時間通りにいかない時は先輩にコツを聞いたり上司に相談したりし、自分の中でシミュレーションしてみるといいかもしれません。
そのうち慣れてこなせるようになります。
高齢者施設のメリット・デメリット
次に高齢者施設について詳しくみていきます。
高齢者施設で働く場合、介護の資格は必須ということはなく
無資格・未経験でも大歓迎と求人に書かれていることも多いです。
施設によって様々なので、求人サイト等で確認してみましょう。
メリット・デメリットは以下の通りです。
メリット
給与が安定している
訪問介護のように件数をこなした分だけではなく、就業時間分の給料をもらえるので
安定していると言えるでしょう。
また、夜勤があると夜勤手当てがつくので、更に給料がアップします。
しかしシフト制で働く時間帯がバラバラだと不規則な生活になり、体の不調につながることもあるので私はオススメしません。
困った時にすぐ聞ける、助けてくれる人達がいる
訪問介護と違い、全てひとりで支援をする必要はなく、困ったことや分からないことがあればすぐに聞くことができます。
特に緊急時などは対応が責任重大になってきますので、ひとりよりたくさんの人達がいる状況はとても心強いです。
デメリット
利用者人数が多いほど介護が流れ作業のようになる
施設は時間の流れが決まっています。
○○時までに入浴、○○時までに昼食…といった感じです。
時間内に終わらせるには、とにかく効率よく素早く行う必要があります。
そのような中、利用者との会話は必要最低限になりがちです。
私は利用者人数が多いほど目の前の業務をこなすことに必死になり、会話がおろそかになってしまいました。
人間関係に悩まされることが多い
訪問介護と違い外に出る機会も少ないですし、職場の人達と常にコミュニケーションをとりながら仕事をしていくので、人間関係に悩まされることが多くなります。
職員だけでなく、何人もの利用者とも関わらなければいけません。
その場の雰囲気や人の感情に敏感なHSPさんは、色んな方向に気が向いてしまうので疲れてしまうかもしれません。
少しでも疲れないようにするためには、相手との境界線をしっかり引くことが大切です。
ちなみに私の経験上、仕事での悩みやプライベートなことは信頼して話せる相手を見極めないと、話したこともない相手に伝わっている可能性が十分にあります。
施設でも適した職場はある
「訪問介護がいいって言ってたけど施設のほうが興味ある」
そういう人も、もちろんいらっしゃると思います。
高齢者施設のメリット・デメリットを挙げてきましたが、一口に「高齢者施設」といっても
利用条件やサービス内容も様々です。
HSP気質の人が高齢者施設で無理なく働ける条件として挙げるなら
- 日勤のみ
- 1人1人と時間をかけて関われる(利用者数が少ない)
- 施設外に出る機会がある
この3つかなと思います。
これらを満たす施設はデイサービスです。
デイサービスとは、利用者が施設に通い食事・入浴などのサービスが受けられる介護施設のことです。
日中のみのサービスになるため夜勤はありません。
そして地域密着型と呼ばれる、定員18名以下の小規模なデイサービスがオススメです。
私が以前勤めていた認知症対応型デイサービスは1日の利用者数が10名以下。
買い物など利用者さんと一緒に外へ出る機会も多く、私自身とても気分転換になっていました♪
※認知症で対応が難しい利用者さんもいますが、ひとりにゆっくり関われる時間が確保できるので、慌てることなく落ち着いて対応できていました。
まとめ
訪問介護と高齢者施設のメリット・デメリットをHSP気質な私自身の経験を交えて挙げてきました。
介護の職場が「何となくイメージできたかな」と思ってもらえれば幸いです。
HSPといっても全く同じ気質の人はいないわけですが、この記事を読み少しでも共感してもらえることがあれば、職場選びをする際の役に立つのではないかと思っております。
私はとにかく
- 周りの目が気になる
(自分と比べてしまったりその場の雰囲気にひっぱられたりしてしまう) - 数分でもひとり時間がほしい
- 合わない人とは仕事の最低限の話しかしたくない
- 体調不良になりがちなので生活リズムを崩したくない
これらの自分の気質や考え方を整理した結果、訪問介護が最適だという考えに至りました。
人間関係だけは入社してみないと分からないので、自分の気質や考え方を理解し、無理なく働けそうな条件が揃っている求人を見つけていきたいですね。
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